他にない独自のお菓子としてたいやき ともえ庵が提供してきた「阿佐ヶ谷練乳餅」

これまで提供してきた「つぶあん添え」、「きなこ添え」「合い盛り(つぶあんときなこ)」、「生いちご」に加えて新たに「抹茶」を提供させていただきます。

 練乳の美味しさを際立たせることをテーマにして開発した「阿佐ヶ谷練乳餅 抹茶」は、身内の試食ではこれまでの練乳餅で一番美味しいという意見が多数となった、かなり自信があるメニューです。

抹茶練乳餅2

皿に盛り付けた阿佐ヶ谷練乳餅 抹茶



■抹茶が練乳のやさしい甘さを引き立てます

「阿佐ヶ谷練乳餅 抹茶」は小袋で別添えした抹茶を直前にふりかけて召し上がっていただきます。

 練乳餅の表面に抹茶を軽くまとわせて口にすると、最初に強い香りと抹茶独特の苦みがきます。そして、噛みしめると柔らかい食感とともにやさしい甘みの練乳餅が苦みを包み込み、抹茶の美味しさとともに練乳餅のやさしい美味しさを感じることができるかと思います。

 

抹茶練乳餅抹茶袋焦点小


■阿佐ヶ谷練乳餅について

 以前にもブログの記事で紹介しましたが、まず「阿佐ヶ谷練乳餅」について説明します。(参考:阿佐ヶ谷でしか買えない「阿佐ヶ谷練乳餅」

 阿佐ヶ谷練乳餅は、中野から阿佐ヶ谷に移転してきたともえ庵が、新しい地元の名物を作りたいと考えて作った菓子です。もともと、ともえ庵ではかき氷に使う練乳を自家製していたことから、練乳の美味しさを前面に出せるものと考え、甘藷澱粉(サツマイモのでんぷん)で固めるという一般的なわらび餅の作り方を参考にして作り出しました。

 冷たく、ぷるんとした食感と、甘さを抑えたやさしい練乳の甘さが楽しめる、ともえ庵以外にはどこにもない独自のお菓子になりました。

 当初は、たいやきに使うつぶあんを添えたものと、無糖のきなこを添えたもの、その両方を添えたものを提供しましたが、その後、いちごのソースと果実を添えた「阿佐谷練乳餅 生いちご」を冬から春にかけての季節メニューとして提供したところ、注目を集め、『ぶらり途中下車の旅』や『メレンゲの気持ち』などでも紹介していただき、人気のメニューになりました。


20170815練乳餅つぶあん皿小

阿佐ヶ谷練乳餅 つぶあん

練乳餅バットに流す小
甘藷澱粉(サツマイモのでんぷん)で固めた練乳を型に入れて冷やして作ります


■抹茶をふりかける理由

 菓子の素材として、抹茶への注目は年々高まっています。その注目は和菓子だけに止まらず、スターバックスの抹茶フラペチーノや、キットカットの抹茶味など洋菓子の分野にも広がっています。

 ですから、抹茶については阿佐ヶ谷練乳餅を開発した当初から使おうと考えていた素材でした。練乳と同じように抹茶もかき氷に使うために夏の間は店に常にある素材ですから、なおさらです。

 ただし、当初に考えていたのは、練乳餅に仕上げる前の段階で、抹茶を生地に練り込むという方法でした。羊羹やういろう、わらび餅など抹茶を練り込んだ菓子は色々なところにありますが、それに近いイメージです。でも、ともえ庵では基本的に他の菓子のマネはしない方針ということもあり、実際に作ることはありませんでした。

 また、ふりかける方法も考えはしたのですが、抹茶を先にふりかえけておくと練乳餅の水分がにじんで湿ってしまうこと、香りが飛んでしまうことから、試すまでには至りませんでした。

 ところが、先日購入した他のメーカーさんの菓子に抹茶が小袋で添えられていたので、店で練乳餅にかけてみたところ、かなり美味しい。その時に添えられていたのは加糖の抹茶だったのですが、小袋入りの抹茶を探し回ったところ無糖のものもあったので、どちらも試した結果、無糖の抹茶が練乳餅の美味しさを引き立てることがわかり、メニューにすることにしました。

 

 阿佐ヶ谷練乳餅に添えられている抹茶は実はわずか1gです。ですが、実際にふりかけて召し上がっていただくと、その香りと抹茶らしい苦みに驚かれると思います。

 すこし話は変わりますが、ポテトチップスは意外に塩分が低いという話をご存知でしょうか。食べるとかなり塩辛いのですが、それはポテトチップスの表面に付いている塩が舌に直接触れるから強く感じるだけで、決して塩の量は多くないのだそうです。

 抹茶を使った菓子もそれと同様です。今、ラング・ド・シャ(クッキーのような菓子、北海道の「白い恋人」が有名です)の抹茶味のものが流行しています。京都の土産として売られているものが人気となり、全国に類似品が広がっているのだと思いますが、京都のものを超えるものは知る限り見当たりません。ラング・ド・シャの生地に抹茶を練り込んでいるのはどこも同じ。ひょっとしたらその抹茶の質や量が違うのかもしれませんが、それより大きな違いは中に挟まれているホワイトチョコレートです。他のものは抹茶を練り込んだ抹茶味のホワイトチョコレートを使っているのに対して、京都のものはホワイトチョコレートに抹茶を練り込まず、表面に抹茶をふりかけてからラング・ド・シャで挟んでいるのです。そのため、口にすると抹茶の香りがダイレクトに感じられ、より抹茶感の強い菓子に仕上がっています。

 阿佐ヶ谷練乳餅も同様です。食べる直前にふりかけることで、抹茶を直接味わうことになり、その美味しさと練乳餅との味の変化を感じることができるのです。

抹茶練乳餅ふりかけたところ小

 食べる直前にふりかけられた抹茶の風味と苦みを直接感じます


■阿佐ヶ谷練乳餅の原点ともいう味です。

 このようにして抹茶で食べる練乳餅は、阿佐ヶ谷練乳餅の原点ともいえる味だと自負しています。先ほどから紹介しているとおり、抹茶の苦みが練乳餅の美味しさを引き立てるからです。

 これまで作ってきた、つぶあん、きなこも美味しいものだと思います。ただ、今になって考えると、つぶあんもきなこも味が強すぎるため、練乳餅の独特の味を引き立てるのではなく、直接味を変化させてしまっていたと感じます。特につぶあんは、練乳餅以上に甘さがあるため、繊細な甘さの味わいを潰してしまっていたかもしれません。

 甘さと違う味の方向という意味では、酸味により練乳餅の甘みを引き立てる生いちごと似ていると言えます。抹茶の場合には酸味ではなく、苦みという方向ですが。

 

 もともと阿佐ヶ谷練乳餅が好きな方の中には、つぶあんやきなこをつけるより、そのままの味を楽しみたいという方が多くいらっしゃいました。中には、あえてつぶあんときなこの両方が付いている「相盛り」を購入し、練乳餅をそのまま食べた後に、つぶあんにきなこをまぶして召し上がっている方もいたくらいです。

このような方にも自信をもってお勧めできるのが、味を変化させるのではなく本来の味を引き立てる「阿佐ヶ谷練乳餅 抹茶」です。ぜひ一度、お試しください。

 

 

抹茶小袋小

紙袋に入っているアルミパック小袋の抹茶をふりかけて召し上がって下さい。

(小袋は簡単に手で切って開くけます)

 

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箱入も用意しています。
他の阿佐ヶ谷練乳餅と同様に、「阿佐ヶ谷パールセンター商店街」の入り口ドームのデザインをあしらいました。